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Tシャツの「着心地のよさ」を決める要素とは? オススメブランド6選
Tシャツの良し悪しを決める要素として、「着心地のよさ」を欠かすことはできないでしょう。しかしながら、「着心地」という曖昧な単語は、着用する人によってブランドによって定義が曖昧であり、自分にとって「着心地のよい」Tシャツを見つけることは簡単ではありません。今回は、そんな「着心地のよさ」について深掘りしていきます。
「着心地のよさ」〜二つの定義〜
「着心地のよさ」には以下の二つの定義に集約されます。
滑らかで上質
大人のための衣類として、「着心地がよい」とされるのが、なめらかで上質なものです。肌にしっとりと馴染み、程よい光沢感、柔らかさを兼ね備えつつ、透けにくく、天然繊維が使用されていますがシワへの復元性が強いものが多いです。Tシャツによく使われている織り方は平織りです。上質な綿を用い、平織りの中でも密度の高い織り方が採用されているため、なめらかで上質な着心地が実現されます。
とにかく軽量でノンストレス
とにかく着ていて楽なものも「着心地がよい」とされることが多いです。密度の少ない織り方をすることで、薄手で軽い着心地を実現しています。また、速乾性と皺になりにくくするために部分的に人工繊維を採用している場合もあります。
Tシャツの着心地のよさに共通して影響するファクター
様々な「着心地のよさ」の定義がある中で、必ず影響するファクターが二つ存在します。
糸の品質
衣類を構成する最小の単位が糸になります。糸の原料や紡がれる繊維の細かさによって、着用時の印象は大きく異なります。
原料には大きく分けて天然繊維と人工繊維に分けられます。天然繊維はコットン、シルク、ウールなどがあげられます。高価で虫害に弱いというデメリットはありますが、肌触りがよく、高級感があることが特徴です。
人工繊維は、高価な天然繊維を代替するものとして、あるいは伸縮性や速乾性など機能面に重きをおいたものとして開発されたものです。ポリエステル、ナイロン、レーヨンなどがあげられます。機能性はありますが、耐久性に欠け肌触りもよくありません。着心地よりも機能性が優先されるワークウェアや、アクティブウェアとして着られるTシャツでは人工繊維が使用されます。一方で上質なTシャツは天然繊維、特にコットンを100%使用したものが多く見受けられます。
また、繊維の細かさも大きな要素としてあげられます。コットンの糸は、綿花の繊維を紡ぐことで作られますが、綿花の繊維(綿毛)は毛の長さが長いものほど高級とされています。繊維が細かいため生地にしたときに肌触りがよく、適度な光沢感を持つからです。長い繊維を持つ綿花を育てるためには繊細なケアが要求されるため、細い繊維で紡がれた糸は値段も高価になります。
生地の編み方
生地の編み方も着心地を決める重要な要素です。編み方には「平織り」、「綾織り(ツイル織り)」、「朱子織(サテン織り)」の大きく3つに分けられます(織物の三原組織)。平織りは経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交互に交差させる織り方であり、丈夫で摩擦に強く、薄手になることが特徴です。綾織りは、ツイル織りと言われ、経糸と緯糸の交差が斜めに分布します。デニムやチノパンにもツイル織りの生地が糸の密度が高くなるためコシがあり分厚くなることが特徴です。朱子織はサテン織りとも言われ、糸の交差が目立たないため独特の光沢感があります。
滑らかなで上質な着心地の良さが売りのTシャツブランド3選
サンスペル
サンスペルは、トーマス=アーサー・ヒルによって1860年に、産業革命のさなかのイギリスで創業され、150年以上の歴史を持つ高級服飾ブランドです。「シンプルな日常着を美しい素材で作る」というトーマス・ヒルのビジョンが、サンスペルの信念に引き継がれています。20世紀初頭には現在では高級なコットンの代名詞とされている西インド諸島のシーアイランドコットン(海島綿)を商品原料に採用しはじめ、大恐慌の折りにシーアイランドコットンの最高級アンダーウェアの作成に注力をはじめました。
サンスペルを有名にしたのは、ダニエル・クレイグが演じた「007 カジノ・ロワイヤル」でしょう。ダニエル・クレイグの演じたジェームズ・ボンドは、Tシャツ、ポロシャツとアンダーウェアのすべてでサンスペルを着用していました。「英国らしさ」とクオリティにおいて、セクシーなジェームズ・ボンドにはサンスペルが最適であると衣装担当のリンディ・ヘミングは語っていました。
サンスペルを代表するアイテムが、白無地のTシャツです。
第一次世界大戦でアメリカ海軍が、ウールのネル素材で作った半袖のシャツを起源にするTシャツを、サンスペルは熱帯の植民地用のアンダーシャツとして作成し始め、ヘンリーネックからクルーネックになり現在まで続くサンスペルのTシャツが完成し、戦後から現在に至るまで人気を博しています。
複数のモデルがある中でも、特に着心地にフォーカスしたモデルとしてあげられるのが、MEN’S SUVIN GIZA COTTON。
厚手のコットン素材を使用し、コンパクトな着丈に収めたこちらのモデルですが、特筆すべきは使用されているコットンの種類です。「SUVIN」と「GIZA」という、二種類のコットンが配合されています。「SUVIN」はインド原産のSUJATA種とシーアイランドコットンのホッツであるVINCENT種をかけ合わせた世界でも最もクオリティの高い綿花であり、超長綿という繊維の長さが最も長いコットンの一つで、細やかで長い繊維が織りなす光沢としなやかさが特徴です。GIZAはエジプト原産の「白いゴールド」ともいわれる高級綿で、発色の良さに定評があります。
二種類の綿を使用し、厚手で肌触り良く編まれた生地を使用したTシャツは、光沢感、しなやかさ、発色性を兼ね備え、一枚でも着ることができますし、インナーとしても最適です。
価格は11,000円(税別)となっています。Tシャツとしては高価な部類に入りますが、素材に使われているブランデッドコットンや縫製を考えれば、妥当な価格だと言えます。
arkhē
手前味噌ながら、我々arkhē(アルケー)を紹介させていただきます。
品質と価格のバランスにこだわった「大人のための理想のTシャツ」を作っている新進気鋭のTシャツ専業ブランドです。上質な素材や縫製にこだわっており、原料は油分を適切に含んだ「白いゴールド」と評される最高級コットンを使用。その繊維を太く縫製することで、しなやかで柔らかい着心地を実現しています。その一方で、5,500円(税別)という、競合ブランドと比べて半額程度の価格により人気を博し、使用している白のTシャツのみを三種類のネックで展開した最初のコレクションは完売しました。
オーラリー
AURALEE(オーラリー)は世界中から厳選した原料を日本最高レベルの生産拠点で作り上げた素材を使用し、上質で洗練された洋服を提案する、2015年にスタートした日本のブランドです。コレクションに並ぶ服は、ほとんど装飾がありません。細部へのこだわりや時間をかけて紡ぎあげられた雰囲気が、シンプルなのに他ブランドとは違うというオーラリーの特徴を作り上げています。
素材作りからこだわるオーラリーのTシャツは、ブランド哲学を反映した代表商品と言えるでしょう。
定番アイテムとして各セレクトショップでも取り扱われているのが、スタンドアップTシャツです。コシのあるしっかりとした生地を使用しながら、柔らかな着心地も実現している、非常に完成度の高いシリーズです。価格は16,000円(税別)となっています。
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ヘインズ
Tシャツの定番としてあげられるブランドは、ヘインズでしょう。1901年にアメリカで創業したヘインズは、アメリカ人の精神を反映させた「コンフォート」な着心地が特徴です。高級感とは無縁ですが、ガシガシ着られる丈夫さと低価格もあり、日本で人気を博しています。各セレクトショップによって別注もなされていますが、定番品として人気なのはJapan Fitシリーズでしょう。
コンパクトな着丈とシルエットで、日本人の体型に合うよう設計されています。価格は2枚で2700円(税別)となっており、非常にお手頃です。
フィルメランジェ
2007年に創立され、「究極のカットソーのブランド」を標榜するフィルメランジェは自社開発の原料と、日本での縫製にこだわり、「着ることの喜び」を表現するカットソーを作っているブランドです。
柔らかく軽い着心地が何よりの特徴で、こちらのDIZZYモデルは9,000円(税別)となっています。
フルーツオブザルーム
FRUIT OF THE LOOM(フルーツオブザルーム)は、160年以上の歴史をもつ、プリントTシャツやアンダーウェアのブランドとして米国内で高い知名度を持つブランドです。米国製コットンを使用しつつも、非常に低価格で丈夫なTシャツを販売しています。米国のみならず日本でも人気を博しており、Amazonでも購入することができます。価格は税込で2,000円程度となっており、非常に手軽と言えるでしょう。
まとめ
「着心地のいい」Tシャツには、様々な定義があり、今回はその中でも代表的な二種類の「着心地」の定義と、ブランドを紹介しました。どちらを選ぶかはTPOによりますが、いずれにせよ、着心地のいいTシャツを着ることが、上質な休日のライフスタイルを定義することは間違いありません。
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