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全身黒コーデの着こなし方15選。黒が苦手でも似合わせるコツをご紹介
ダサく/子供っぽくならずに全身黒コーディネートを着こなすポイント
ワントーンコーディネートと聞くとどのような印象を受けますか?
「コーディネートのハードルが高すぎる」
「自分には似合わない」
といった声が聞こえます。
全身を同じ色でコーディネートするのは人を選び、難易度が高い、というのは間違ってはいません。
全身をワンカラーで合わせる場合、抵抗なく取り入れやすいのは“黒”ではないでしょうか。黒だけが奇をてらった感がなく、まとめやすい色なのです。それでも黒に対して「固すぎる」「暗く見える」「モードっぽくて自分のスタイルとは違う」といったイメージを持たれる人は少なくありません。
黒はベーシックな色ですが、人に与える印象は強い色と言えるかもしれません。
ましてや全身を黒でコーディネートするというのは強いインパクトを与えてしまうため“自分には似合わない”と思われてしまうのではないでしょうか。
これはコーディネートのアイテムの選び方や丈、ボリュームなどのバランスが重要なのです。これらの選択を失敗してしまうと良くない印象が残ってしまうデメリットがあります。逆に言えば、適切なアイテムを選びバランスよくコーディネートすれば大人の男性の魅力を発揮する全身黒コーデが完成します。
まずは “若く見えすぎてしまう例” を一つ挙げてみましょう。
加工の入った黒スキニーとオーバーサイズのロンTを合わせた黒コーディネートです。このような着こなしは「若さ」が出てしまい、大人の男性の着こなしから遠ざかってしまいます。細身のパンツを合わせたいという場合は気を付けて選ばなくてはいけません。
また、オーバーサイズのTシャツにはそのサイジングに合うようなボリュームのパンツを選ぶ方が大人っぽい着こなしになります。バランス比を極端にしないことがポイントでしょう。
黒という色の持つ存在感をプラスに表現する大人の着こなしには素材感がポイントになります。その素材ならではのシルエットの出方やしわの入り方、光沢など、まるでデザインのように素材には表情があります。
例えば綿・麻・ウール、それぞれ異なる原料であり、特徴が違います。色においても全く同じ黒に染めることは出来ません。素材ごとの“黒”があり、ワンカラーの中で微妙な色の濃淡と素材感が生きた着こなしをするのが全身黒コーディネートの面白さではないでしょうか。
目立ったデザインポイントがあるわけでもないのに惹かれる、素敵だなと思わせるのは絶妙なサイジングとバランスが取れたアイテムセレクトの上手さだと言えるでしょう。
理想的な大人の全身黒コーデの一例を挙げてみましょう。
素材の使い方がうまく、上品でシンプルな大人の日常着を展開しているCOMOLIのスタイルです。
「日常にさらっと溶け込む普通っぽさ」と歌っているコモリですが、そこには「理想的な」を付け加えたいほどです。サイジングの良さや素材の使い方だけでなく、着心地の良さと丈夫な素材というのもまさしく「理想」です。それをリアルクローズとして実現していることがコモリの上手さでありリピート率の高い要因でしょう。
ブラックコーデの着こなしポイント
POINT1. ハードすぎる素材はNG。リラックスシルエットなら怖く見えない
黒色には不安、恐怖のようなカラーイメージがあるため、ブラックコーデは”怖い”という印象を与えがち。ハードなレザージャケットや革靴、サングラスはコーデに取り入れすぎると周りから話しかけにくく、近寄りがたいと思われてしまうでしょう。
ソフトな肌触りで温かみのあるスウェード生地やウールのような柔らかく艶のない生地で、シルエットはスリムは避けてリラックス感のあるアイテムを組み合わせれば上品で落ち着いた大人っぽいコーデが完成します。
POINT2. タックイン+革靴で洗練されたクールな雰囲気に
黒のスラックスや革靴のような綺麗めアイテムと合わせるなら、画像のようにトップスの裾をパンツに入れるタックインが相性抜群。カジュアルな黒トートの外しが効いてバランスの良いコーディネートです。
POINT3. 差し色を入れるならビビッドカラーが今っぽい
黒で統一したコーデはフォーマルすぎたり、重い仕上がりになることも。そんなときは小物のみアクセントとしてカラー物を取り入れると一気に明るくなり、都会的でハイセンスなコーデに。カラー選びはくすんだ色でなくパキッとしたビビッドカラーがおすすめです。
全身黒コーデが似合う人の特徴
全身をブラックでまとめたコーデがしっくり来る人と、来ない人がいると思います。
オールブラックコーデが似合う人の特徴として挙げられるのはこちら。
・色白
・黒髪が似合う(茶髪が似合わない)
・髭が似合う
・目鼻立ちがハッキリしている
などが挙げられるのではないでしょうか。
パーソナルカラーで言うならばモノトーンを得意とするのは「ブルーベース冬」いわゆる「ブルベ冬」が当てはまりますが、黄色人種である日本人の中ではかなり珍しいタイプ。
個人的には好きな色を着ることが一番で、パーソナルカラーにあまり囚われる必要はないと思うのですが、全身黒コーデが似合わないと感じている人はパーソナルカラー上の要因があると考えられます。
黒との相性が良い場合にも、選ぶ服のシルエットや質感によって印象は良くも悪くも変わってくるため、アイテムを上手く組み合わせることも重要です。
黒が似合わなくても大丈夫。ポイントを抑えれば取り入れることが可能
黒が苦手な場合にも、工夫次第で似合うようにコーデへ取り入れることができます。
ポイント1. 顔の近くに自分の得意な色を入れる
黒が似合わない場合、キャップやトップス、マフラーなど顔の近くに「自分の得意な色」のアイテムを組み込みましょう。顔色が暗く見えたり、怖く見えてしまうというようなマイナスな要素が緩和されるはずです。
ポイント2. 透け感のある素材を選ぶ
黒が似合わないと感じる人は、黒を着ることで印象が重くなりすぎる傾向があります。
編み目に隙間があったり、生地に透け感のあるアイテムを選ぶことで重たくならず、柔らかく涼しげな印象に。画像のような羽織りを一枚持っておくと、全体のコーディネートの調整が効いてGOOD。
ポイント3. 髪に艶感をプラスする
コーディネートに満足して、ヘアスタイルがおざなりになっていませんか?
髪に「艶感」を出すことで、黒でまとめたコーデに表情が生まれ、軽やかな雰囲気に。色気もプラスされます。
オススメのスタイリング剤は、Davines(ダヴィネス)のオーセンティックオイル。
インテリアと馴染んで、太い髪質でもウェットなスタイリングが実現します。
参考にしたい全身黒コーディネート15選
全身黒コーディネートの上手な着こなしを集めました。順に見ながらそのポイントを御説明していきましょう。
ツヤ感ブルゾン×ブラックパンツ
トップスに緩いシルエット、光沢/ツヤ感のあるブルゾンを持ってきたことで大人の余裕が感じ取れます。黒コーデの際に素材や表情の異なるアイテムを組み合わせるとメリハリが効いて「黒一色感」が抑えられます。
ブラックタートルネック×イージーパンツ
緩いシルエットのタートルネックにイージーパンツを合わせたコーディネート。クラシックなアイウェアを合わせることでバランスを取っています。
ブラックチェックシャツ×イージースラックス
チェックシャツは光の加減でネイビーにも見えますが、実際はブラックのアイテム。ブランドはNICENESSかと思われます。
凹凸感のある表情豊かなシャツだからこそパンツはシンプルに。ブラックコーデでも、ここまで表情のあるアイテムを持ってくると一気に華やかさが出ます。
テック系コート×ブラックパンツ
TEATORAのコートをブラックコーデに落とし込んだ大人のコーディネート。バサッと羽織る大人顔のコートを主役に持ってきた真似しやすいコーデです。
ワークジャケット×ブラックデニム
男臭いワークジャケットもブラックだとシックにまとまります。このコーデはデニムでカジュアルに仕上げていますが、スラックスなどと合わせてもバランスが取れるはず。
ブラックニット×ブラックワイドパンツ
ブラックのリラックスニットにワイドパンツを合わせた、今風なコーディネート。インナーに白Tシャツを合わせることでヌケ感を出しています。
コーデ自体はシンプルなので、少し多めにアクセサリーをつけてもバランスがいいですね。
セットアップスーツ×クルーネックTシャツ×レザーシューズ
セットアップにクルーネックTシャツを合わせた清潔感と上品さのある全身黒コーディネート。シンプルだからこそ上質な素材が表現する独特な艶やシルエットの美しさが際立ちます。心地よくフィットしたサイジングのジャケットとスリムシルエットのパンツでシャープな印象に。アイテムに余計なしわがなく、きれいに磨かれたレザーの靴を着用することがスマートな大人のスーツスタイルの基本です。
シンプルイズベストが際立つ大人のブラックコーデのお手本と言えるでしょう。
デザインジャケット×UネックTシャツ×レザーシューズ
全て異なる素材の黒を見事にコーディネートした大人の黒スーツコーデ。モード感漂う個性的なデザインのジャケットは主張しすぎない黒で選ぶのがベスト。シャリ感のある化繊入りのゆったりしたパンツはクロップド丈を選ぶことで足元に軽さを。レザーの靴を選ぶことでビジネスの場や少しフォーマルな場所でも失礼がないスタイルになります。
このスタイルにUネックTシャツを合わせるセンスがおしゃれ上手さを見極めるポイントになっています。
全体にエレガントなアイテムがあるわけではないのにキレイ目でオシャレな印象を受けるのは、アイテムのバランスの良さとすっきりした首元が黒の重さに抜け感を出している点でしょう。首が長く見えるのもポイントです。
シャツ×テーラードダブルジャケット×セミワイドパンツ
とてもさりげないコーディネートなのに何だか心に残るポイントは、どこも誇張することのない身体に馴染むような柔らかなシルエットないでしょうか。
あえてジャケットをラフに着ながらもだらしなくならないのはシャープなラインのラペルがついているから。
シャツの裾がジャケットからはみ出さない丈のバランスも抜群でセミワイドパンツと合わせたI字型のバランスが大人のリラックスしたスタイルを実現しています。
ブルゾン×ストレートパンツ×ハイカットブーツ×ニットアクセ
リラックスした大人のカジュアルブラックコーディネート。ネックマフラーとニット帽を加えることでラフさとこなれ感が出ています。また、ハイカットのレザーブーツを合わせることで個性的な足元に。コーデの精度を上げ、「よくあるスタイル」を脱するセンスを感じさせます。全身をワントーンでコーデする場合、1つだけ意外性のある素材やデザインのアイテムを取り入れるとよりオシャレに見えます。
ライダースジャケット×カーゴパンツ×レザーワークブーツ
武骨な男らしいコーディネートが冴えるブラックコーディネート。コンパクトな丈のレザージャケットとクロップド丈のテーパードシルエットのカーゴパンツのバランスが絶妙です。ロングパンツであれば野暮ったくなっていたでしょう。更に、レースアップのワークブーツやウォーレットチェーン、ハットなどの小物使いが効いています。
それぞれのアイテムはディティールが多く、シンプルではないのですがまとまっているのは全身黒コーデだから。
素材の特徴を最大限に生かした大人のスタイルと言えるでしょう。
クルーネックTシャツ×ワイドパンツ
体にフィットしたサイジングの無地Tシャツとワイドパンツの裾をロールアップしたスマートな着こなし。ゆったりしすぎるTシャツは太って見えやすいため、サイジングと素材感が印象に大きく左右します。
トップスをすっきり、ボトムにゆとりを持たせた“シルエットの緩急”がキレイに見えるカジュアルなスタイルを実現。ノーソックスに革靴のトレンドコンシャスな足元が、夏のブラックコーデに軽やかさを出します。
オーバーサイズコート×クロップドパンツ×ダッドシューズ
素材もテイストも異なるアイテムをミックスしたレトロモダンなブラックコーディネート。一見アンバランスに見えるのにまとまるのはワントーンコーディネートの醍醐味ではないでしょうか。オーバーサイズコートにトレンドのダッドシューズを合わせることでレトロなのに“新しさ”を感じるスタイルになっています。デニムやコットンパンツではなく、ウールのクロップドパンツを合わせるのが一味違う大人の選択と言えるでしょう。
ダウンブルゾン×クルーネックトレーナー×コットンツイルパンツ
防寒はしっかり行いつつ、バランスよく着こなしている全身黒コーデ。
ダウンはショート丈を選ぶことでコンパクトな着こなしになり、着ぶくれして見えないのと、衿部分のボリュームがポイントになり視点が高くなることから縦長見えの効果も期待できます。スキニーではなくほどよいサイジングのパンツが大人のスタイルにマッチし、サイドゴアブーツのハード感がダウンのボリュームに当たり負けしないバランスを取っています。
ネップ入りタートルセーター×ウールテーパードパンツ×ハーフコート
素材特有の柔らかな印象が全身黒コーデに表情をプラスするネップツイードニット。クールな印象のブラックコーデにさりげなく新鮮さを演出。
ゆったりめのテーパードパンツとハーフコートの“ボリューム感がマッチした余裕のあるラフな着こなしが完成しています。レースアップのワークブーツを合わせた外しテクでシックな装いにカジュアルさをプラスし、ブラックコーデの精度を上げています。
様々な「黒」を上手く取り入れたおしゃれ上級者なスタイルと言えるでしょう。
Vネックニット×ピーコート×ウールストレートパンツ
ファスナーとボタンの両方を配した個性的なコートをメインにした全身黒コーディネート。デザインだけでなく素材感や重量感のあるサイジングで他の人とは違う冬のコートスタイルに。ウールのドビーチェックパンツはフィットしすぎないストレートスリムで下半身をすっきり見せます。力の抜けた自然な着こなしで大人の余裕を感じさせるブラックコーデが完成しています。
まとめ
全身黒コーデはバリエーションが豊富で、様々な印象をもたらしてくれます。
「黒だからイメージが重くなる」と思われがちですが、意外とそうではないと思われたのではないでしょうか。
アイテムのバランスに気を配り、素材の特徴を生かすワンランク上のセンスが表現できるのがワントーンコーディネートの面白さなのです。黒のアイテムをお持ちの方は多いと思いますので全身黒コーデにトライしてみてください。
きっと新たな“黒”の魅力に気づかれることでしょう。
そして、もう一点コーディネートのヒントがあります。
きれいめなアイテムの中にカジュアルアイテムを加えることでこなれ感があるスタイリッシュな着こなしが演出できます。コーデに抜け感を入れることでリラックスした印象を与えるでしょう。
オシャレをしていると見せつけないスタイリングが、大人の男性の理想的なオシャレではないでしょうか。
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